装着感
側圧がゆるく、重量をヘッドバンドとイヤーパッドにうまく分散させてあり、イヤーパッドも柔らかいので装着感は良いです。イヤーパッドは、厚みがあり立体的な構造になっているため、耳に当たらずに快適です。
しかし、側圧のゆるさと、重量が380gと重いため、頭を少しでも動かすとすぐにズレます。
重さは分散されているので、頭頂部や耳周りなど特定の部分痛くなることはないですが、1時間位使っていると首が痛くなってきます。結局、いくら上手く重量を分散させても、最終的には首で重量を支えることにはどんなヘッドホンも変わりません。
密閉型に近く、イヤーパッドもレザータイプなので少し蒸れやすいです。一般的な密閉型のヘッドホンよりは蒸れないので、あまり問題ないと思いますが、開放型のヘッドホンになれている人は気をつけておいたほうが良いです。
デザイン
どこかで見たことあるなぁと思いましたが、どう見ても釜飯のフタです。
このデザインの好みはかなり分かれると思います。個人的にはあまり好きになれませんでしたが、木の質感と合わさって、手作りされたような温かみのあるデザインとも言えます。同じのような木製のGRADOが民芸品と呼ばれてるくらい手作り感あふれるクオリティなのに対して、T60RPはそれよりも遥かに製造のクオリティは高いです。
ベースとなったT50RPはプラスチック製のハウジングだったため、釜飯のフタ感はなかったのですが、木製ハウジングに変更されたことによって、かなり雰囲気が変わりました。
音質
フラットで定位感が抜群です。音の広がりもあり、どのように録音されているのか、演奏者の位置を把握しやすいです。ただし、音源に対して割とシビアです。定位がはっきりと感じられるので、録音やミックスがおかしいと目立ってしまいます。
You Tubeで動画をよく見るという用途には向きませんが、音楽を聞くのには素晴らしいヘッドホンです。
まとめ
現在27,000円前後で購入できるので、コスパ最高のヘッドホンであることは、間違いありません。ヘッドホンを1本だけ選ぶなら、これを選ぶのもアリかもしれません。密閉型に近い半開放型なので、音漏れもあまりなく多少ですが遮音性もあるので、使うシチュエーションが広がります。
音量が取りにくいことと、380gの重量と少し蒸れやすいことに耐えられるのであれば、おすすめです。
最近は重いヘッドホンが多いので、380gという重量も珍しくないかもしれません。特に最近の10万円以上のハイエンドヘッドホンは、重いものが多いので、短時間の視聴した際には、装着感に問題なくとも、長時間使用すると問題が出てくるかもしれません。いきなり10万円オーバーのハイエンドヘッドホンを買ってみて、音質は良いけれど重くて使っていると疲れるからなぁということで、あまり使わなくなってしまう可能性があります。そうならないように、T60RPで試してみるのもいいと思います。平面駆動ヘッドホンかつ密閉型に近い半開放型なので、他のハイエンドヘッドホンとも使い分けが十分にできると思います。
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