2020年12月27日日曜日

初めてヘッドホンを選ぶ方へ 最高のヘッドホンの見つけ方


50万円以上ヘッドホンを買ってしまった結果、どうやったら良いヘッドホンを見つけられるか少しは理解できたので、解説したいと思います。
初めてちょっといいヘッドホンを買おうと決めたあなたには、ぜひ知っておいてほしいです。少ない投資で最高の音質を手に入れましょう。

カタログスペックは意味がない

最近では、ネット上のレビューを参考にして商品を購入する人が多いと思います。
しかし、どんな商品を買うときもカタログを全く見ないで購入する人は少ないでしょう。

ヘッドホンを購入するときにも、ネット上のレビューも参考になると思いますが、音質の好みは人それぞれなので、鵜呑みにはできません。

そして残念ながら、ヘッドホンのカタログスペックは、ほとんど意味がありません。
なぜなら、スペックから音質を確認できる項目がないからです。

音質には関係ありませんが、意味のある項目は3つだけです。

1つ目は重量です。装着感に影響します。基本的に軽ければ軽いほど装着感は良いです。
個人的には300g以下をおすすめします。400g以上のヘッドホンの購入を考えている場合は、必ず試着しましょう。なるべく長時間試着することをおすすめします。

2つ目と3つ目はインピーダンスと感度(出力音圧レベル)です。この2つは音量の取りやすさに関係します。
インピーダンスはΩ(ohms)で表されます。この値が低いほど音量が取りやすいです。
音圧感度はdbで表されます。この値が高いほど音量が取りやすいです。

カタログスペックからは音質はまったく分かりません。

これが原因でヘッドホン・イヤホンスパイラルに陥る人がたくさんいます。
価格が高ければ高いほど音質が良いわけでもないです。
基本的には価格が高いほうが、細かな音まで聞こえます。しかし、音のバランスが好みであるとは限りません。
フラットが良いとされていますが、フラットの定義も曖昧です。
測定上のフラットと聴覚上のフラットは同じではないです。
このあたりの話は複雑になるので、ここでは解説しませんが簡単に解説します。

まず、人間の可聴域は20Hz~20kHzとされています。
しかし、機械のようにこの範囲がフラットに聞こえるわけではありません。
人間は人の話し声が聞き取りやすいように、中音域が聞き取りやすいようになっています。
そのため、どれだけ測定上のフラットを達成しても、聞き取る人間にはフラットには聞こえません。
そのため、各メーカーはどうすればフラットに聞こえるかということを研究しています。

未だにはっきりした答えは出ていません。

ヘッドホンの中には周波数特性のグラフを載せているものがあります。
とても参考になりそうですがダメです。
どういった条件で計測したか不明です。
ダミーヘッドを使って計測したのか、直接ヘッドホンのドライバーの近くで計測したのかで、全く違ったグラフになります。


ヘッドホンは楽器のようなものかもしれません。
ピアノも調律師がしっかりと調律してもメーカーによって音色が違います。
バイオリンも最新の科学技術で制作されたものよりも、ストラディバリウスのほうが評価が高かったりします。
どれだけ測定上の数値が優れていても、人の心を動かすナニカが足りないのかもしれません。

開放型と密閉型

ヘッドホンには大きく分けて開放型と密閉型があります。
基本的には開放型のほうが高音質です。ただし、最近では開発が進み密閉型でも高音質が実現できるようになってきています。

開放型

同じ価格帯であれば、開放型のヘッドホンのほうが高音質であることが多いです。
ただし、10万円クラスのヘッドホンは例外です。そのクラスのヘッドホンをいきなり買おうとする方は、あまり多くないと思いますが。

メガネをかけているなら開放型がオススメです。
密閉型は、しっかりと密閉されていないと設計者の意図通りの音質を発揮できません。メガネをかけて装着すると、しっかりと密閉されません。
側圧も強いので、メガネのテンプル部分が押し付けられて痛みを感じやすいです。

密閉型

密閉型のほうが基本的に低音が多く出ます。
音漏れが気になったり、騒音が多い環境で使う場合は密閉型を選ぶといいでしょう。
開放型よりも特徴的なヘッドホンのほうが多いです。

開放型か密閉型か?

開放型と密閉型のどちらが良いか決めるには、自分の使う環境を考えましょう。
純粋に音楽を高音質で聞きたいなら、開放型がおすすめです。
密閉型は開放型に比べて重量が重く、側圧が強い物が多いので装着感が悪くなりがちです。

まとめ

客観的な選ぶ基準を1つ決めましょう。
私はヘッドホンの重量をおすすめします。ヘッドホンは身に付けるものなので、装着感はとても大切です。
私も音質は気に入っていたのに、装着感が合わずに手放してしまったヘッドホンが多いです。
重量はカタログから読み取れるので、試聴するのが難しい場合でも大丈夫です。

音質については、試聴するのがベストです。
特に開放型を視聴するときは、静かな環境で試聴しましょう。
なかなか静かな環境で試聴できるお店はないと思います。騒音が多いと低音が少ないお店を探すのは、かなり難しいと思います。
高級機は試聴レンタルサービスがあるので、ぜひ使ってください。

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