2020年4月18日土曜日

装着感の良い万能モニターヘッドホン AKG K371

装着感の良いヘッドホンを探して


ヘッドホン沼にハマってしまいました。音質面もありますが、どちらかというと装着感に満足できるヘッドホンを探すのに苦労しました。
音質が気に入ったヘッドホンでも、装着感が気になって使わなくなってしまったヘッドホンが多いです。いろいろなヘッドホンを買った結果、個人的には300gを超えると装着感が良いヘッドホンを作るのは難しくなる気がします。もちろん、中には装着感が良いものもあるかもしれません。
しかし、300gの重量をイヤーパッドとヘッドバンドで支えなければいけない構造であるのは、どのヘッドホンも変わりません。例外として、AKG K1000やLB Acoustic MYSPHERE 3、SONY PFR-V1などのヘッドバンドのみで支えるタイプもあります。これらのヘッドホンは持っていないので、どんな装着感なのか気になります。


SONY PFR-V1


300gを超えているヘッドホンで、側圧を弱くするとズレやすくなります。フォステクスのT60RPは音質はとても好みだったのですが、重量380gもあり側圧が弱かったので、非常にズレやすかったので、使わなくなってしまいました。チェアのリクライニングを少し傾けただけで、すぐに後ろにズレていきました。また、その重さのため2時間くらい着けていると首が痛くなってきました。


さらに最近のハイエンドヘッドホンは、値段も10万円以上が当たり前になり、重さも350g以上あり重くなってきています。そんな中で300g以下で、音質がよいヘッドホンを探すのは、なかなか大変でした。高いヘッドホンは本当に重くなってきて軽いヘッドホンは安物が多く音質が良くないものが多そうでした。
そんな中で見つかったのが、最近発売されたAKGのK371でした。

AKG K371


スペック

AKG初の楕円形のイヤーカップを採用しています。今までのAKGのヘッドホンといえば丸形が定番だったので、大きな変更点です。また、初のモバイル対応のモニターヘッドホンです。折りたたみ機構があり、ポーチも付属するので持ち歩きやすい仕様になっています。


内側に折りたたむことができます。ただし、ケーブルを外す必要があります。
大口径50mmのチタンコーティングドライバーを採用しています。こちらも新規開発です。今までのAKGにコーティングされたドライバーはなかったと思います。



中心にドーナッツ状の音響調整用のフィルターが貼ってあり、奥にチタンコーティングされたドライバーが見えます。ドライバーの上下にポートが空いています。
再生周波数帯域は5Hz~40kHzです。メーカーの公表する再生周波数帯域は、あまり意味がないので特に気にしなくていいと思います。この範囲が広いから良い音というわけではありません。気をつけましょう。

肝心の本体重量は256gです。はっきり言ってこの点だけで購入しました。300g以下のヘッドホンは最高です。軽さは正義なので軽ければ軽いほど良いです。

ケーブルは片出しのAKGの定番の3ピンのミニXLRコネクター採用の着脱式です。1.2mストレートケーブル、3mストレートケーブル、3mカールコードが3種類のケーブルが付属します。状況によって使い分けができるので、便利です。細くしなやかで使いやすいです。今までのAKGのヘッドホンに付属したケーブルと同じものです。純正で1.2mのケーブルは初めての登場です。デスクトップやタブレットで使うときに便利です。このケーブル3セットだけでも単品購入すると1万円近くします。

メーカー保証も3年ついているので安心です。1年保証やスタジオ向けだから保証は初期不良のみというヘッドホンがあるなかで、非常に長い期間の保証になります。

装着感


非常に素晴らしいです。今まで買った密閉ヘッドホンの中で、最高クラスです。本体重量の軽さ、イヤーパッドのクッション性、ヘッドクッションの柔らかさ、ヘッドホンがズレないけれど、強すぎない適度な側圧で、非常に高いバランスで構成されています。

K240やK701シリーズのようなAKG伝統の自動調整されるヘッドパッドではありません。
左右に11段階に長さを調整できるスライダーがあります。ただし、このスライダーが少し動きやすく、あまりしっかり固定されない点はマイナスです。音質が変だなと思うと、位置がズレていることがよくあります。個人的には、自動調整されるタイプのヘッドパッドは、頭の上を押さえつけられている感じがして、好きではなかったので、この変更はプラスです。
もう少し側圧が弱いと完璧ですが、これ以上弱いとヘッドホンがズレやすくなるので、ベストバランスなのかもしれません。



イヤーパッドを外すとハウジングがかなり薄く、イヤーパッドが、かなり厚いこと分かります。この極厚イヤーパッドのおかげで装着感はかなりいいです。

音質

今までのAKGのようなサウンドを期待すると全く違う音なので、注意が必要です。K701やK240のようなサウンドとは完全に別物です。低域が少なく、高域の繊細さが感じられるサウンドではないです。

K371の第一印象は、中域が強く不自然な感じがしました。最初は失敗したかなと思いました。しかし、しばらく使ってみると気付くのは、ヴォーカルが浮き上がるような感じがあり、その後ろでしっかりと演奏が分離されている立体感のある音です。定位が明確で曖昧さが一切なく、クリアで鮮やかで、とても音が近くです。

ソースに対してややシビアです。ヘッドホンがうまく誤魔化してくれることがないので、良いソースにはかなり素晴らしい体験を提供してくれますが、あまり良くないソースにはそれなりです。ここはメリットでもあり、デメリットでもあります。
ただ粗が目立ってまともに聞けないというレベルでのシビアさはないので、普通のヘッドホンよりもややモニター寄りといった感じです。リスニング用でも十分使えます。

K371は音質は、K701はやや遠く、繊細な感じがします。K371とK701はどちらもかなり細かい音まで拾ってくれますが、印象はかなり違います。リラックスしてBGM的に聞き流したいという用途には向いていません。

装着位置には結構気を使います。スライダーが位置がズレていると、違和感にすぐ気づくぐらいに音質が変わります。

遮音性と音漏れ

遮音性はあまり側圧が強いわけではないので非常に高いということはないですが、十分なレベルです。音漏れは分厚いイヤーパッドのおかげで少ないです。ノイズキャンセリングはついていないので、地下鉄などでの使用は厳しいと思います。

質感

かなり良いです。K701シリーズよりも良い質感です。流石に10万円オーバーのヘッドホンには及びませんが、5万円くらいのヘッドホンと同じくらいか、むしろ良いです。
ABSと金属、合皮、エラストマーの組み合わせで、基本的にはオールブラックのカラーリングですが、パーツごとに素材の質感と色味が生かされています。そのため、ただの真っ黒なヘッドホンではなくなっています。ABSに成形時にできるバリやパーティングラインが見えることがありません。ABSに塗装はされていませんが、そんなに安っぽく見えず、ラフに扱っても塗装が剥がれる心配がないです。破損しやすいスライダー部分が金属製になっている点もポイントが高いです。



バリエーション

Bluetoothを搭載したK371-BTがあります。重量は300gで40時間のバッテリーライフがあります。ミニXLRケーブルによる有線でも使うことができます。

下位モデルのK361もあります。こちらはスライダーが金属製からABS製になっていたり、イヤーパッドが少し仕様が違います。ドライバーも変更されていて、チタンコーティングがされていない大口径50mmドライバーになっています。着脱ケーブルもミニXLR端子ではなく、2.5mm端子になっています。付属ケーブルも1.2mと3mの2種類です。
またBluetoothを搭載したK361BTもあります。K361BTは260gと軽量で24時間のバッテリーライフがあります。


まとめ

本体重量の軽さと密閉型という点だけで選んだヘッドホンでしたが、とても良い買い物でした。AKGは本社工場が閉鎖され、エンジニアも解雇されてしまい、サムスングループ傘下になってしまったという不安がありましたが、K371は素晴らしいヘッドホンでした。2万円以下で手に入ることが信じられないです。最近では1.5万円以下で買えるので完全に価格破壊です。この値段なら太刀打ちできるヘッドホンは同じ価格帯にはないでしょう。

音質に好みはありますが、3万円以下なら間違いなく最高クラスの完成度です。とりあえず、初めてちょっといいヘッドホンを買ってみようかなという人にはおすすめです。密閉型なので、音漏れも少なく遮音性もあるので、どんな環境でも使いやすい点も良いです。

Bluetooth搭載モデルも良いかもしれません。K361-BTは260gと軽量で24時間のバッテリーライフがあります。有線でも使うことができるので、最初からBluetoothモデルを買うのもありかなと思います。

2020年4月4日土曜日

Drop(旧:Massdrop)のススメ

みなさんはマスドロップ(Massdrop)をご存知ですか?現在はドロップ(Drop)という名前に変わっています。Dropで検索しても上位に表示されないので、Massdropで検索したほうが早く見つかります。

Dropでは、ヘッドホンやヘッドホンアンプ、キーボード、腕時計など様々なガジェットが安く買うことができます。
また、有名ブランドとのコラボ商品も多く企画されていて、通常とは違うカラーバリエーションで安くなっている商品があります。

有名なコラボとしては、ゼンハイザーのHD650のDrop版のHD6XXやAKGのK712 のDrop版のK7XX、KOSSポタプロのオールブラックカラー仕様などがあります。
これらは、とても人気があったので、最近では限定受注生産ではなく、常時販売されていることが多くなりました。

Dropでしか買えない商品や、割引で変える商品がたくさんあり、一定期間ごとに商品が切り替わっていくので見ているだけでも楽しめます。

Dropを使うにはアカウント登録が必要です。登録は無料です。GoogleやFacebookとのアカウント連携で簡単に登録できます。
どんな商品が売られているのか見るためにも、アカウント登録が必要ですので、とりあえず登録してみましょう。
Dropは日本語非対応で、すべて英語のサイトになっています。
特に複雑なサイト構成ではないので、あまり英語が得意でなくても大丈夫です。

いろいろなモノが売っていますが、一部の商品は日本に発送できないモノもありますが、ほとんどのモノが日本に発送可能です。



キーボードの選び方

PCの入力デバイスとしてキーボードは欠かせないものです。音声入力の精度が高くなっているので音声入力をメインに使っている人もいるようですが、いまだにキーボードが主流だと思います。1,000円以下で買えるものから3万円以上するものまでありますが、どれも文字を入力するという機能は同じで...